八重洲レポ

先週末のこと。
梅田さんの講演会とサイン会に足を運びました。
13:40頃に到着したら、割と空席が多かったので一度一番前に座ってみたものの、多くの人の視界を遮るのも気がひけるので*1後ろで拝聴しました。
開演の頃には全部の席が埋まりました。
前回の丸善のときは平日の夜と丸の内というロケーションも手伝ったのか、自分も含めてスーツ風情が多く、どこか妙な緊張感があったのですが*2、今回は土曜日の午後だったので、9割近い人がカジュアルな格好で「梅田望夫ファンクラブの集い」といった終始和やかなムードで聴きやすかったです。
文藝春秋|梅田望夫著「ウェブ時代 5つの定理」|講演会録」とかhttp://blog-search.yahoo.co.jp/search?p=%E6%A2%85%E7%94%B0+%E8%AC%9B%E6%BC%94%E4%BC%9A&ei=UTF-8&fr=moz2&rls=org.mozilla%3Aja-JP%3Aofficialの検索結果の中から詳細を書かれている方のエントリーが読めるので詳細はそちらを読んでいただいたほうがよいと思います。
かいつまんで書くと、今回の本に収められている未来を切り開いてきた「この言葉」の中からから「梅田さんのベスト10」とその解説でした。
始める前に梅田さんから「ここに来られている方も予め三つ選んでください」とのことだったので、個人的にはスティーブ・ジョブズスタンフォード大学の卒業式のスピーチと他二つを選んだのですが*3、梅田さんは「でもこれは卒業式のスピーチで云々」と言われていて「はっ」としましたが、「気持ちが若いので」ということにしておこうと思います。それとも単に励まされたい?
あと、梅田さんが冒頭で言われた、
「僕は常々、本は人ひとりひとりを映し出す鏡だと、思っています。」
というのは、まさに読みながら「もうひとりの自分」との対話をし続けているのだろうなあ、と思います。「もっとも限りなく自分らしい自分」が現れる、というのでしょうか。そのあたりの対象が最近音楽から本に移りつつもあるかなあ、とかも思ってみました。

*1:座高は高いほうではないのだけれど。

*2:質疑応答で「経営コンサルタントの方としてご質問します。」みたいな方がいらっしゃたり(すかさず「お金頂きますよ!」と返す梅田さんの反応もおかしかったですが)。

*3:http://www.geocities.jp/himazu/2005/steve-jobs-address.htmlあたりを参照。

ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!

ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く!」読了。
ビジネス書の発売を待ち遠しく思うなんて自分もずいぶんかわったなあ、と思います。

ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く!

ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く!

職場にいると直接的な指示(もしくは命令)ばかりになってしまい自分でやっていることの正しさみたいな手応えを得られないので、この本に納められている言葉を読めたことがやっぱり嬉しかったのでした。
高い志をもって仕事をしている人が心から発する言葉みたいなのを聞いてみたい「枯渇感」がどこかにあったのかなあ、と思います。
以前の梅田さんのエントリーにありましたが、

「個と組織の関係や距離感」における「個の強さ」を追求する生き方を、若いときから意識的にしてさえいれば、「組織から距離を置いた人生」を、「荒波の中を泳ぐ」という比喩より「雨の日に自転車に乗る」くらいの気軽さのところに位置づけられるようにならないだろうか。
「「個」として強く生きること」と「ウェブ・リテラシーを持つこと」の関係 - My Life Between Silicon Valley and Japan

というのがありましたが、まさに御意。自分では本当はもっとカジュアルに働きたかったのだなあ、と。
たまたま今はまぐれに近い感じで社内ベンチャーで「逆放置」に近い感じで好きなようにやらせてもらってることもあって、ようやく自分でも融通が利く部分が出てきたので救われた感じがありますが、大組織で「個性的」だと、若い時にはただ浮いている感じになりがちなので。
明日の午後に八重洲ブックセンターで行われる講演会も足を運ぶ予定です。リアルに耳にすることでより内面を強化してみたい、と今は思っています。
(以上、元の文章を曲げない程度に再々エントリーでした。)

Carole King

ゆうべiTunesの中身を整理しました。とりあえず全部のファイルを一旦外付けのHDDにバックアップをとって、その中から「今聴きたいもの」を厳選してiTunesに再度登録し直す作業です。
骨が折れる作業なようですが、iPodに入っている曲が4,000曲を超えてきたあたりからストレスを感じはじめていたので、一旦リセットしてみることにしました。
そのついでみたいな感じだけど取り込めていなかったCDも少し取り込んでみました。その中の一枚のCarole Kingの「Tapestory」を聴きながら今朝は通勤しました。

つづれおり

つづれおり

セールス面を含めて名盤中の名盤という評価が一般的で「must buy」感もありますが、実は購入したのは2年ほど前で後追いに近い感じですが。他のミュージシャンがカバーしていて以前に知っていたキャロル・キングの曲はほとんどこのアルバムに収録されていました。
とにかく「歌」が聴けるアルバムだなあ、と思います。平べったい言い方かもしれませんが、「女のブルーズ」というか。ちょっと湿り気のある日にはまたときどき聴いてしまうのだろうなあ、と思います。

名盤の価値はどこへ向かっているんだろう

引越しでCDの処分をしてます。
なかばコレクションしていたようなブリティッシュ・ロックの名盤に関して思うところあったのでエントリー。

この写真を観て心躍る人はきっとソウルメイト(かつFOOL'S MATE*1)に違いない。
とにかくいままで集めたコレクションを自画自賛したいような作品が大量にあって、T.2.やStill Life、写真には出てないけどBlack Cat Bonesなど、Amazonで検索してみるとすでに廃盤になっていて、どれもプレミアム市場と化していて、どことなく興味を持っている、いわゆるこれから聴いてみようと思っているマニア予備軍とも言うべき「密航者」たちがその真価を耳にする機会を持てないのが歯がゆい。
かと言ってマーケット・プレイスに登録しようにもそういった作品の素晴らしさがなかなかweb上に現れこないのですぐにはさばけないのではないかと思う。
思い切って近所の古本だとかを扱うお店に引き取って頂くことにしたのですが、たぶん査定する側がその価値に気づかず、近日中に「いち洋楽」で安値をつけていると思うので見つけたらぜひ耳にして欲しいと思います。
特に'70年代初頭のブリティッッシュ・ロックの持つ密室性には一度でいいからどっぷりとハマってほしいと心から思う。まだ資本が投下される以前の、制約がない中で当時の20代が創造した自由がここにあるような気がする。
Masa Ito風に。)

*1:北村昌士さんのファンなのですよ。

そいつはまったく素晴らしい

はてな周辺がにぎやかだ。
IT Mediaの記事を読んだり、Amazon梅田望夫さんの本の予約を入れたりしてます。


京都移転の話については「ただの偶然」で切り捨てておきたいのだけど、年末に何のかかわりあいもなく京都を訪れたことや、年明けにこちらも何のかかわりあいもなく代官山界隈を散策したこととかが強烈に結びついてしまっていて逆に怖い。
このあたりのことは、web上には諸事あって書きにくいのですが、気持ちやら日常の諸事の整理がついたらメールでご連絡する程度はしておこうかなあ、と思ってます。
ところで、しなもん日記の冒頭の、
はてなれいこんシリコンバレーで綴るしなもんの日記です」
はそろそろ変わるのかなあ、というのが気になってしまう俺でした。


ともかくも、「おかえりー」と。

さよならMy Apple

数年前にマザーボードの破損で起動しなくなって以来そのままにしていたのですが、手放すことにしました。

初めて買ったPC、かつAppleでした。最近ではMacで統一されているけど、この頃のMacApple社のMacintoshだったのだなあ、と感じます。
職場に初めてISDN回線が敷かれてQuadra 650がやって来たときに、そっとインターネットの世界に入り込んでしまいました。ブラウザの向こうに顔も見ないけどどこか志しが似ている人たちを見つけてものすごくエキサイトしました。
でもいつまでも私用で使うのも心苦しいし、第一メールアドレスが確保できない、やっぱり自分のPCを持つべきだろうと強く思い始めていました。でもデスクトップは物理的な占有率が大きいし‥‥‥悩みに悩んだあげく、大枚はたいて買ってしまいました。当時の価格は70万円ほどしました。
プロバイダの契約も済ませ、なんとか確保したアナログ電話回線に33.6kbpsのモデムをつなげて、「ピーヒョロロロ」とアクセス成功した瞬間があまりに嬉しかったから、今でもきっとこうして繋がろうとしているんだと思います。
メーリングリストに登録したり、掲示板に書き込んでみたりして、どんどんと新しい人間関係が出来ていきました。言葉尻だけで喧嘩みたいなことにもなったけど、そんな苦楽を乗り越えていまでも友だちだったりしている人もいます。
Adobe Pagemill 3.0でHTMLを覚えたり、その重さにもめげずにノートとして新幹線の中でレポを書いたり、KareidoScopeでデスクトップを飾ってみたり、今思えば多くのスタートアップをしてきました。


その瞬間を築いた思い入れのあるMy Apple、感謝の気持ちをこめて法的なリサイクル処理*1に出すことにしました。
ありがとう、生まれ変わってどこかで会えるといいな、と心底思います。