今週のお題:私の転機

ご無沙汰してます。
お題について書くのが最近流行ってるらしいので。
転機、というかいつも流転流転としているなあ、と思います。日頃からずっと<そこ>に留まることは難しいなあ、と感じているのですが。
それをつきつめて考えると、そういう変化していることが常なんだなあ、と自分の中で帰結したときが転機なんだろうなあ、と思います。最初は気がつけば知らないところにたどり着いたような感覚でしたが、その変化が心地いいものになったのはつい最近のこと。
その気づきのタイミングは、と聞かれれば、稲毛海岸で過ごした二年半が転機だったのだと思います。いろんな意味で表に出つつも引きこもっていたんだなあ、と。
よくある話だけれど、一度はいろんなことからすっぽりと離れてみるのは大事だなあと、少なくとも自分の中では思いました。
人によっては「お前なあ」という反応もあって、今実際にそう言いたくなる関係の人もいるけど今ならどこか許せてます。
ということで、遠くから見守ってますよ。

雪月花 Vol.5


一昨日は種ともこさんのライブ、雪月花シリーズの第5弾を渋谷の7th Floorで観てきました。
以下は個人的な感想です。

柳原陽一郎さん

「たまのキーボードとボーカルだった人」という印象しかもっていなくて、しかもとりたててたまのファンというわけでもなく、イカ天を熱心に観ていたわけではなかったので今回初めて歌を聴く機会となりました。
割と少しひねった歌詞だったりしたように感じましたが、すごく丁寧な感じでピアノを弾かれていたのが歌を明るい印象にしているように感じました。
実は今日はじめて種さんと会って、話をしているうちに1年だけ同じ小学校に通っていた事実が判明したそうで、MCがその話題中心でした。

種ともこさんと同じ町の同じ小学校に通っていたことにびっくりした。
http://nico-vu.air-nifty.com/yanagihara/2008/11/post-c66f.html

とても印象的だったのが、柳原さんが「お客さんの雰囲気がよくてやりやすい」と話していたことです。僕じしんも最近は滅多にこういった場に足を運ぶことがなくなりましたが、煙草のけむりが漂うこともなく、曲が終われば暖かい拍手が場内いっぱいに響いたりで非常に大人な雰囲気だったように思いました。
「さよなら人類」はたぶんサービス的に演奏されたんだと思いますが、やっぱり盛り上がりましたね。

種ともこさん

種さんもブログの中で、

自分的には94点であった。
http://seed.heteml.jp/blog/since2006/2008/11/post_308.html

と高得点の評価をされているように、素敵なライブでした。
この「雪月花」シリーズはピアノの弾き語りなのでピアノと歌で出来る事に絞って演奏をされているのですが、以前に観た時に比べ、ピアノのアレンジが格段に緻密になってきていて、どの曲を聴いても驚きを隠せないのでした。
3月の終わりにこのシリーズの第一弾を観る機会があったのですが、その時の印象から比べると回を重ねるごとに進化を繰り返してきたのだなあ、と強く感じました。
最近のライブでは種さんご自身が作られた曲だけではなく、童謡なども広く取り上げられているのですが、作曲者に対する敬意を込めているようにも感じます。それから、7th Floorのグランドピアノを「ななこ」と名付けて愛着をもって演奏していることもプラスに作用しているのではないでしょうか。
アンコールで演奏された「Last Christmas」(Wham!のカバー)にビートルズのレボリューションのフレーズが入っているあたりはファンとしては「くすばゆい」部分でしたね。


以下は蛇足のようなものですが、個人的な意見として。
今回のようにそれほど大きくない会場でグランドピアノの弾き語りをするときって、ステージ脇にPAスピーカーを左右に置くだけではかえって耳がしんどく感じました。会場全体に音を響かせる基本的な方法ですが、本当の生音を生かす方法は何か考えられてもいいのかも、と思いました。例えば、会場中央部にもPAスピーカーを置いてみるとか、音響というものもそろそろ次の方法を考えられてもいいのかも、と思いました。
あと、ピアノの鳴りが違ったように感じたのは湿度でしょうか。

Set list

種さんのほうだけになります。
今回はセットリストだけメモしながら聴いていたのですが、なんだか大学の講義を受けているような感じでした。
M1. 木枯らしに抱かれて
M2. パパ
M3. ジョディ
M4. 庭の千草
M5. 流星群
M6. 叱られて
M7. 二度と森へは誘わないで
M8. ゲンキ力(リョク)爆弾
M9. The Rainbow Song 虹の女神
M10. おひさま


アンコール
E1. Last Christmas〜X'mas〜Last Christmas

どうしたら

秋葉原で起こった惨事のことで。
何度か何か書こうと思って、とてもいたたまれない気持ちになって今日まで毎日断念していた次第です。
今書けることだけ。

じゃあ、君のような人をどうしたらいいんだろう。どうしたらよかったんだろう。何が間に合わなかったんだろう。
http://seed.heteml.jp/blog/since2006/2008/06/post_265.html
tomokotaneblog: とりとめないけど

もちろん、罪は罪として償ってもらうとして。
人を殺すというのは追い詰められた上でさらに相当のエネルギーが必要じゃないかと思ってます。
25才ということは1982年生まれ?彼の多感な時期が世の中がどんどん暗い方向に進んだ頃と合わさっていることがすごく気になりました。直接のきっかけでは無いと思うけど、いいことがなさ過ぎる。地下鉄サリン事件が起きたり、倒産も多く朝の駅の階段でこれから仕事だというのに多くの人がうつむいて歩いていた時の事を思い出しました。自殺も多かったし(実際に職場近所のビルで飛び降りがあってものすごいショックだった)、惨殺な事件が多く起こったのもこの頃だと思います。
学校で楽しいこともあったのだろうけど、その毎日の空気は限りなく重かったのでは。仕事に就いてからのことは多くの人が言及している次第。*1
同情するわけじゃないけれど、事件をきっかけに容疑者のこれまでに起こったことに感じたことをちゃんと受け止めないと前に進めない気がしてならないです。


亡くなられた方のご冥福と、心身に傷を負われた方のご回復を心よりお祈りしています。

雪月花 vol.1

先週のこと。
渋谷の7th Floorというライブハウスに「雪月花 Vol.1」というライヴを観に行きました。
種ともこさんと鈴木亜紀さん。どちらもお気に入りです。個性的なミュージシャンどうしを同時に、ピアノ弾き語りという同じ枠で観られたのは、個人的にとても有意義なことでした。演奏のスタイルも対照的なので、お二人の個性がより引き立っているような気がしました。

雪月花Vol1.やってきました。季節にまつわる曲を毎回演奏、ということで、ほとんどの曲が初演奏の曲だったので、準備がけっこう大変だったのですが、終わってみると自分でも何かひとつ階段登った感があります。
http://seed.heteml.jp/blog/since2006/2008/03/post_245.html
http://www.tomokotane.com/blog/archives/2008/03/post_243.html

今まで何度も種ともこさんの音楽は聴いて、ライヴにも足を運んでみましたが、ピアノに対する姿勢というのが今まで以上に真剣な気がしてなりませんでした。演奏前に椅子の高さを慎重に合わせていたときに感じました。
そして真剣にやっている音楽を聴くというのはものすごく体力がいるなあ、と痛感しました。ただ座って聴いていればいいという問題じゃなくなってくるような気さえしました。
作り手(演じ手)の真剣さとか、生命の輝きみたいなものを聞き手もそれなりに聴きながら自分と向き合って体現せざるを得ないというか。
そんなことを思いながら、週末の夜を過ごしました。
セットリストは友人、たにさんのサイトが詳しいのでリンクを記しておきます。
雪月花 Vol.1 - たに・ほぼ音楽

追記

客入れのときにかかっていたBGMが名曲をボッサ・ノヴァにアレンジしたカバー集でよかったです。
いろいろと検索してみましたが、こちらのようでした。
MILK BOSSA eightiesMILK BOSSA eighties

孤独の旅路

引越しをして、ここ3週間は持ち込んだ荷物の整理だとかで全てがフルスピードでした。
これからしばらくはにぎやかな毎日なのだなあ、と。それはある種の安堵感でもあるのだけど。
突然思い立ち、ロバート・クラムのSPコレクション*1のCDを聴いている。

That's What I Call Sweet Music

That's What I Call Sweet Music

1920年代のアメリカのSP盤の音源を集めた作品で、このCDの中ではHerman Kenin and his Ambassador Hotel Orchestraの"I'm The Last Of The Red Hot Mammas"が一番気に入っている。Amazonの詳細ページで試聴もきるから説明はしない。孤独がにぎわうのだ。

独りになりたければ、どこでもなれる。
ただ、目を閉じれば良い。


その時に暗闇の中から浮かび上がってくる
ものは、きっと「自分」を反映している。
茂木健一郎 クオリア日記: 一体何の因果で

目を閉じるように、少しだけ、耳をすませる。

*1:All the Robert Crumb Records - YouTubeあたりの動画を観て頂ければ何となくその雰囲気はわかるかも。